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ブロックチェーンで学歴を証明!NTT西日本と室蘭工業大学で共同研究を開始

NTT西日本と国立大の室蘭工業大学は2日、学位や学歴をブロックチェーン技術を用いて証明する、デジタル証明書流通に関する共同研究を開始したことを発表しました。

 

・学歴証明におけるブロックチェーンの有用性

従来、学位を証明するためには大学など教育機関をわざわざ訪れたり、郵送手続きによって紙の証明書を発行してもらうことが一般的となっています。学歴証明の手続きが煩雑であり、その真贋証明も困難であることから、学歴詐称などの問題も発生しているのが現状といえます。

今回の共同研究はブロックチェーン技術によって「本人の意思によるデジタル証明書の開示/非開示の選択と自由な発行」の実現を目指すものです。個人が場所を問わず自身の学位や学歴などのデジタル証明書を容易に発行できるようにするとともに、この取り組みに賛同する機関等での証明を行えるようにすることで、人生100年時代における多種多様な就学・就労環境に対応する新しい自己証明基盤の実現を目指していくとしています。

学位や学歴をブロックチェーンで管理することができれば、場所を問わず証明ができるようになります。さらに改ざんが難しいというブロックチェーンの特性を活かして、より高い真正性を確保できるようになるのです。

 

・室蘭工業大学とNTT西日本の知見を活かし共同研究に取り組む

室蘭工業大学はこれまで、イノベーションの創出につながる研究や地域活性化の拠点として役割を果たすべく、データサイエンスやデータエンジニアリングによるオープンな体制でAIやブロックチェーンの適用を目指す「AIラボ」を稼働させ、ブロックチェーンの高度な知見を形成してきました。

またNTT西日本では、従来学内でしか発行できなかった証明書をコンビニで手軽に発行できる「証明書発行サービス」を展開してきました。

室蘭工業大学はブロックチェーン技術などの学術的知見を提供し、NTT西日本は「証明書発行サービス」で得た運用ノウハウを提供することで、デジタル証明書流通の研究に共に取り組むこととなったのです。

共同研究は来年3月いっぱいまでを予定しており、その後はより多くの大学や企業への実証実験への参加を呼び掛けるとともに、学位・学歴に留まらず職歴(デジタル履歴書)にも拡大するとしています。

 

・デジタル証明書のさらなる普及に期待

教育分野におけるブロックチェーン技術の活用は進んでおり、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)では卒業記録をブロックチェーンで記録する取り組みをすでに行っています。

就学・就労環境の多様化に伴い、大学卒業後にも社会人大学でさらに学びを深めたりといったキャリアの深堀が一般的になってきました。場所を問わず高い正確性をもって学歴や職歴を証明することができるようになれば、これまで以上に就労環境の選択の機会が広がり、キャリアを最大限活かすことができるようになるでしょう。 今回の共同研究をきっかけに、日本国内でもさらにデジタル証明書の普及が進むことが期待されます。

 

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