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暗号資産(仮想通貨) | 改正資金決済法の成立と藤巻議員

突然ですが、2020年4月は何が始まる日か知っていますか?

すぐにピンと来た方も、そうでない方も、暗号資産の投資に関わりがある人ならぜひとも押さえておきたい情報です。

それは

仮想通貨(暗号資産)に関する規制強化策を盛り込んだ「改正資金決済法」「金融商品取引法」の施行される日

です。

「なにそれ?」と思った方、たくさんいらっしゃると思います。

今回の改正案で ユーザー(投資家)側にとっては「メリット・プラス材料」が増えた一方、
改正されずに残念だった点もありました。

今回の改正で何がどう変わったのか、何が残念だったのか、順に説明していきMAX!

  

仮想通貨から暗号資産へ

 

2017年に圧倒的バブルで注目を集めた「仮想通貨」ですが、これによりビットコイン、リップル、イーサリアムなどの仮想通貨が世の中に広く深く浸透することになりました。

そんな「仮想通貨」ですが、今後は法令上の呼称が

「暗号資産」

に変わります。
※補足:英語では「crypto currency」と呼ばれています。直訳すると「暗号通貨」となります。

 

国が変われば、呼び方も変わるんだね。

 

これまでは、個人ではなく、企業の多くが「仮想通貨」という呼称でサービスを提供していたため、世間に広く根付いていました。しかし、2019年4月から「暗号資産」というワードが置き換わり、そして、世間に浸透するには、かなりの時間を要するのではないでしょうか。
※本サイトでは、「暗号資産」というワードを使用しています。

 

ICO関連の規制強化

「ICO」とは?:「Initial Coin Offering(新規仮想通貨公開)の略称で、スタートアップの企業や既存の大手企業など、独自の仮想通貨を投資家に発行/販売し、投資家が「○○トークン」「△△コイン」を購入し、迅速に資金調達ができる手段・プロセスのことを表しています。」

  

株式を利用した「IPO (Initial Public Offering):新規株式公開」は有名だね。

 

規制強化されたポイント

 

平成31年金融庁:「資金決済に関する法律等の一部改正」公開資料より抜粋

ICOの規制強化されたポイントは、以下の2点です。

 

① 株式等と同様に、投資家への情報開示の制度、また「○○トークン」「△△コイン」のような暗号資産の売買の仲介業者に対して勧誘規制や販売規制を整備

② 「○○トークン」「△△コイン」のような暗号資産の発行について、金融商品取引法が適用されることが明確化される

 

これまでのICOでは、詐欺的なプロジェクトも存在し、ICOに参加した投資家の中に大きく損をしたケースも多くSNSやニュースで取り上げられていましたが、①、②の規制により、投資家にとって、より安全で透明性の高い投資環境が整えられることが期待されています。

 

利用者保護の確保

少し過去の話になりますが、2014年3月、および、2018年1月、この月は何の事件が起こった月か、お分かりでしょうか?

もし即答できる方がいれば、当事者の方ではないでしょうか。

この日は、 日本の暗号資産取引所がハッキングにあった日です。

2018年1月:国内暗号資産取引所「コインチェック」の5億枚のNEM盗難事件 ※当時のレートで約600憶円の被害

2014年2月:国内暗号資産取引所「マウントゴックス」の75万枚のビットコイン盗難事件 ※当時のレートで約450憶円の被害

被害者はつらかっただろうなぁ・・・・

 

それぞれの取引所でハッキング被害にあった理由は異なりますが、取引所だけではなく、取引所に資産を預けていた投資者も大きな損害を生む悲惨な事件となりました。 どんなに対策をおこなっても、ハッキングを0(ゼロ)にすることはできませんが、今回の「利用者保護の強化」で日本の暗号資産取引所は以下の点について対策を講じなければいけません。

 

平成31年金融庁:「資金決済に関する法律等の一部改正」公開資料より抜粋

  

 

暗号資産の流出リスクへの対応

国内の各取引所の暗号資産流出リスクへの仕組みやルール・対応として、「現在の状況」と、これからの「2020年4月~」の対応は以下の通りです。

これまでの対応

顧客から預かっていた暗号資産のうち、オンライン(ホットウォレット)で管理していた暗号資産が流出するなど、暗号資産を管理するにあたっての規制・ルールなどの対応が曖昧

2020年4月~の対応

① 信頼性の高い方法(コールドウォレット等)で管理することを義務化
② ホットウォレットについては、円滑な業務遂行等の場合のみに限定
③ 弁済原資の確保の義務化。もし、顧客の暗号資産をホットウォレットで管理する場合は、「顧客から預かっている暗号資産と同じ暗号資産、および同じ数量の暗号資産」の保持をする

「2020年4月~」の対応として①、②はもちろんですが、ホットウォレットで暗号資産を管理する場合は、同じ暗号資産・数量の保持が義務付けられます。仮に、1000BTCの顧客の暗号資産をホットウォレットで管理する場合は、取引所内で別の場所で1000BTCを保有していなければならない、ということになります。

しかし、2020年4月~、規制が強化されたとしても「取引所に暗号資産を保管しておけば問題ない、大丈夫」という考えはとても危険です。取引所に暗号資産を預けることは少なからず、リスクが伴いますので、ペーパーウォレットやハードウェアウォレットに保管することも選択肢の1つに入れるべきです。

※取引所に暗号資産を預けることの危険性やリスク、ハードウェアウォレットの安全性については以下の記事をご覧ください。

  

交換業者の倒産時の対応

日本の国内取引所交換業者の倒産時には、顧客から預かっている暗号資産については、優先的に顧客に返還するための規定を整備することとなります。

これによって、

 

証拠金取引への対応

様々な金融商品の中でも、暗号資産取引のボラリティの高さは群を抜いています。1日に価格が20%以上の上昇・下落の日も多くあります。そのような暗号資産取引において、さらに、高レバレッジ(25倍など)をかけることも可能です。

※海外ではレバレッジ100倍で取引が可能な暗号資産取引所があります。 国内の暗号資産取引の大部分を占める証拠金取引は、今後は外国為替証拠金取引(FX取引と呼ばれます)と同じように、金融商品取引法上の規制(販売・勧誘規制等)が整備されます

 

チリチリMAXくんの「チリッ!」とコーナー

今回の改正案で残念だった点

ユーザー(投資家)側にとって「メリット・プラス材料」が増えた今回の改正案でしたが、大変残念な点があります。それは「税制」についてです。

① 暗号資産は雑所得扱いのまま

2020年4月以降も、仮想通貨の取引で得た利益は雑所得に分類されたままですので、 雑所得は総合課税の対象となり、給与所得などほかの収入と合算した額に応じて税率が決まります。ということは、税率が

② 最大55%(住民税含む)

これはつらいですよね。やっとの思いで暗号資産投資で生まれた利益の半分以上持っていかれてしまうのです。
※FX(外国為替証拠金取引)による収入は、他の所得と分離して税額が計算する「申告分離課税」。税率は所得の額に関わらず、一律約20.315%です。

そして、さらに

③ 損失を翌年繰り越すことができない

2018年は、暗号資産市場が低迷し、損失を多く出してしまった方もいるかもしれませんが、暗号資産は残念ながら、損失が出ても翌年に繰り越すことができません。FX(外国為替証拠金取引)や株取引は、もし1年間の中で損失が出てしまった場合は、翌年以後3年間にわたって繰り越しできます。

 

暗号資産の税制改正に挑む「藤巻健史」議員

現在の国会議員でただ1人「暗号資産の税制を改革」を訴え続けている国会議員がいます。その国会議員の名前は

藤巻 健史 議員

簡単にご経歴を説明すると、現在のモルガン・チェース日本代表/東京支店長で、かつてはあの著名な投資家である「ジョージ・ソロス氏」のアドバイザーもつとめていました。一橋大学を卒業され、ケロッグ経営大学院修了しています。

その方が国会議員となり、暗号資産税制の変えようとしています。暗号資産に投資をされている方は、藤巻健史議員の活動をご覧ください。

これまでに、国会の場で「麻生太郎財務相」や「日銀の黒田総裁」など対して、「暗号資産の未来」「暗号資産の税制の問題点」や「日銀による市場の歪み」など、藤巻議員だからこそできる深く鋭い質問を投げかけ、日本の暗号資産・ブロックチェーンの未来のために尽力されています。

筆者が調べる限りでは、藤巻健史議員の活動を把握するには、以下のようなものがあります。ぜひご覧ください。

 ① ツイッター @fujimaki_takeshi
 ② 「仮想通貨税制を変える会」

今回の改正資金決済法の改正の内容だけではなく、利用者・ユーザー・投資家にとって、最も影響の大きい税制の部分まで改正されることを心から願っています。

投票日は

2019年7月21日(日)

 

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